2017-08-25

市民運動は争うことが目的と化す




【付記 8月26日】少し解説を加えておこう。水俣病といえば『苦海浄土 わが水俣病』(講談社、1969年)である。言わずと知れた石牟礼道子〈いしむれ・みちこ〉のデビュー作だ。私の中では『ルワンダ大虐殺 世界で一番悲しい光景を見た青年の手記』、そして『女盗賊プーラン』に次ぐ悲惨として刻印された。白川静も石牟礼の文章を褒めている(『回思九十年』)。

 翌1970年の大宅壮一ノンフィクション賞を石牟礼道子は辞退した。それが箔(はく)を付ける格好となった。ところがである。長らくノンフィクションと位置づけられてきた『苦海浄土』だが実際は創作作品であった。つまり、「水俣病患者の苦悩を描いた小説」なのだ。それゆえ科学的視点を欠いており、被害者側の立場から延々と惨状を描いている。

 一方、武田が「チッソに罪はない」と主張する時、彼が旭化成(チッソの子会社)に勤務していた事実がどうしても頭をよぎってしまう。科学者ゆえ感情に拘泥(こうでい)することは少ないのだろうが、水俣病患者の悲惨を思えば割り切れない思いが去来する。

「今まで水俣にいて考えるかぎり、宗教も力を持ちませんでした。創価学会のほかは、患者さんに係わることができなかった」(『石牟礼道子対談集 魂の言葉を紡ぐ』)。この一言が市民運動に対するシンパシーを示していると思う。ま、市民そのものであったとしても俺は驚かないけどさ(笑)。

 文庫版の「解説」(「石牟礼道子の世界」)を渡辺京二が書いている。渡辺には『もうひとつのこの世《石牟礼道子の宇宙》』(弦書房、2013年)という作品もある。ま、石牟礼信者と見て構わん。傑作『逝きし世の面影』を物した作家が心情左翼とは残念無念なり。

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