2014-09-30

戸田城聖の悟りに関する覚え書き その一

・戸田城聖の悟りに関する覚え書き その一
戸田城聖の悟りに関する覚え書き その二
獄中の悟達について

 傍目からはなかなか判断できませんが、それぞれの段階の悟りを開いた人は、自分では自分がどの段階に悟ったか、よくわかるようです。それだけ明確な悟りの「体験」と、それによる心の変化が、悟りの各段階にあるからです。

【『悟りの階梯 テーラワーダ仏教が明かす悟りの構造』藤本晃(サンガ新書、2009年)】

 本書を読んだのは2012年11月のこと。読了していないが前半だけでもお釣りが来る内容だ。

 この部分を読んで私は戸田の悟りが意外と低いものであることを直観した。理由は簡単だ。戸田には妾が二人いた。そして死ぬまでアルコールと煙草を手放さなかった。つまり刺激に対する依存があったのだ。戸田城聖が悟ったことは間違いないだろう。あの天衣無縫さは悟った者に特有の性質であり、原稿を読むことも少なかった。ただし、あのレベルだと数百人あるいは数千人が存在することだろう。私の父も同様の体験をしている。

 深い悟りに到った人は皆一様に欲望から離れている。なぜならそこにこそ真の自由があるからだ。

悟りの階梯―テーラワーダ仏教が明かす悟りの構造 (サンガ新書)