2015-04-28

歴史的分岐点において後世の人々に評価され感謝されるような選択を

 牧口常三郎初代会長が戦争に反対して捉えられ獄中死した創価学会にとって、戦争は「会長のかたき」ではありませんか。その創価学会を基盤とする公明党が「戦争立法」の手伝いをするなどということがあって良いのでしょうか。

五十嵐仁(元法政大学大原社会問題研究所教授・所長)

 五十嵐仁〈いがらし・じん〉は「大左翼の結集を呼びかける」人物である(連帯・共同21 2013年4月5日)。大衆運動にも労働運動にも失敗した左翼は、時折こうした秋波を創価学会に送る。ま、彼らの都合で論じているだけのことだが。

 引用した記事全体も実に稚拙な安倍首相批判だ。左翼の拙さは安易な理想を信じるところから生まれるのだろう。そもそも天皇打倒を目指す彼らが現行憲法を擁護する姿勢に矛盾がある。もともと日本共産党はコミンテルン(第三インターナショナル)の日本支部として誕生した。ま、ソ連の手先といってよい。

 最近になって知ったのだが、日本人のシベリア抑留(65万人の被害者)においても徹底した赤化(せっか)洗脳が施された。岸壁の母が立つ舞鶴港に引き揚げてきた抑留者の多くは赤旗を振っていた。

 誓約引揚者の中で最大の大物は瀬島龍三(元伊藤忠商事会長)である。彼はスリーパーとして出世するまでは動かなかった。瀬島の関与が噂された大きな事件が東芝機械ココム違反事件であった(詳細は佐々淳行著『インテリジェンスのない国家は亡びる 国家中央情報局を設置せよ!』を参照せよ)。

 大原社会問題研究所つながりで研究員の野村一夫も次のように書いている。

 これがわかりにくいのは当然である。私も公明党の動きをかなり批判的に捉えていて、つてをたどって「安保法制議論からの離脱、与党からの離脱」の呼びかけのメールを関係者に送ったほどである。それは人づてに北側氏にも届いているそうだ。おそらくこのような批判は支持者からも猛然と届いているはずである。支持団体の創価学会や創価大学などの大きな関連組織がそれぞれの立場で声明を発表してもよさそうなものなのに、なぜか動く気配がない。公明新聞や聖教新聞には何か書いてあるのかもしれないが、少なくとも一般のニュースには載っていない。これはこれで思考停止状態と言ってよい。この思考停止状態は池田名誉会長の病状に関係があるのではないかと思う。つまり「鶴の一声」がないから動けないのではないか。

抵抗のレイヤーに関する中間考察(安保法制協議をめぐって)

 野村はソキウス(Socius)という個人サイトで知られる。聖教新聞にも何度か登場している。創価大学出身であったような覚えもある。実は過去に某出版社の忘年会で同席したことがある。しかも隣の席に(笑)。当然、向こうは覚えていないと思うが、私もその場では「あの野村一夫」だとは認識していなかった。

 いずれにせよ安倍政権批判は、東京裁判史観に毒された日本人の平和ボケと断ずるものである。戦争もできないような国家が独立国であるはずがない。日本の外交が弱いのも軍事力という裏づけを欠いているためだ。

 マッカーサーは共産党員を獄から放ち、更に日教組まで組織させた。GHQによる分割統治は現在に至るまで続いている。私は昨年から日本の近代史に関する書籍を30冊ほど読んできたが完全に目が覚めた。日露戦争と大東亜戦争がアジアに与えた影響は計り知れない。日本は戦争に敗れたが、結果的にヨーロッパの植民地となっていたアジア諸国を解放したのだ。


牧口が戦争に反対した事実はない