2012-10-26

面倒を嫌う人々は、極端な結論を好む


 講演では、旗幟鮮明で、言語明瞭で、論旨明快な直言パーソナリティーが喜ばれる。

 人気の高い話者は、「どちらかといえば」とボカすよりは「まぎれもなく」と強調し、「かもしれない」と濁すよりは、「以外のナニモノでもない」と喝破する。その方が客は喜ぶ。だから、上級講演者は、「~の可能性がある」みたいなヌルい語尾は使わない。「~の時代が来る」と断言する。その方が拍手が大きくなる。なぜなら、講演会のパイプ椅子に座っているのは、占い師の水晶玉の前に座っている客と同じタイプの人々で、彼らが知りたいのは科学的な分析や精緻な観察結果ではなくて、一刀両断の直言だからだ。

 留保を含んだ観察や、場合分けを前提とした診断は、情報を受け取る側の人間にとって、知的負荷が高い。

 だから、面倒を嫌う人々は、極端な結論を好む。

「スッキリ!する話に潜む毒」小田嶋隆

2012-10-22

にせものの大乗居士


 読者の方から教えていただいた。

 にせものの大乗居士どもをみんな灼け

【「樺太鐵道」宮沢賢治】

 幾度となく「ナモサダルマプフンダリカサスートラ」(※南無妙法蓮華経のサンスクリット語訳)と唱えている。

 ついでにもう一つ宮沢賢治に関する記事を紹介しよう。

 明治後期から大正時代にかけて、法華経を確信して生命の力を謳歌し、そこに国粋主義とアジア主義と世界主義とを加味して台頭した日蓮主義運動ともいうべきものがダイナミックに動いたことがある。その原点が田中智学本多日生で、高山樗牛姉崎正治が智学に感化されて最初に動いた。それがたちまち井上日召北一輝石原莞爾牧口常三郎の思想の底辺になっていった。井上日召は一人一殺のテロリズムを唱え、牧口は創価学会を唱える。

松岡正剛

賢治の詩 国柱会批判
宮沢賢治の初期の詩 1
賢治の宗教批判 2

宮沢賢治詩集 (岩波文庫) 新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)

2012-10-21

密教という異臭


 私はクリシュナムルティと遭遇してから初めて『スッタニパータ』に感動を覚えた。ティク・ナット・ハンアルボムッレ・スマナサーラの著作がストンと腑に落ちるのは、たぶん密教という異臭がないためだろう。初期経典は素朴な言葉であるにもかかわらず、抽象度の高さが桁外れだ。

「大乗仏教は仏法を啓典宗教化し、密教による様式化(儀式性)はヒンドゥー教への先祖返りである」と以前書いた(師弟不二と人間主義)。その思いは深まるばかりだ。

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心は病気―役立つ初期仏教法話〈2〉 (サンガ新書) 漢字―生い立ちとその背景 (岩波新書) 沈黙の王 (文春文庫) 奇貨居くべし―春風篇 (中公文庫)

奇貨居くべし―火雲篇 (中公文庫) 奇貨居くべし (黄河篇) (中公文庫) 奇貨居くべし (飛翔篇) (中公文庫) 奇貨居くべし 天命篇 (中公文庫)

ヒエラルキー五段円塔

Anti-capitalism 1911 english

ス・ドホ(Do Ho Suh)作「フロアー」(Floor)